新手か?キャッシュカードなしで銀行から預金を引き出す特殊詐欺

日曜日に静岡県内の友人の母が
特殊詐欺の被害に遭いました。
某地元大手地方銀行の銀行口座に預金していたお金
額にして200万円以上が口座から消えてしまったとのこと。
当然ながら ものすごく落胆していました。

今回聞いて恐ろしいのは
本人は自宅にいたまま
銀行やコンビニなどのATMに行かずに
キャッシュカードも手元にあるまま
詐欺が成立してしまっていることです。
「スマホは持ってないわ」
「インターネットバンキングは怖いからやってないわ」
というお母さんが見事にターゲットとなってしまうわけです。
そんなことできるの???って思いました。

調べてみると静岡県での昨年の被害者数は374件で
65歳以上の女性が85%以上となってます。
今回の元になる手口の分類としては
特殊詐欺-電話による銀行員へのなりすまし詐欺です。
所詮、電話をナンバーディスプレイにしたところで
ヒトの良いおかあさんほど 人の話を聞いてしまうことでしょう。

ここのところコロナでの支援などで
実際に行政から「支援金配布の銀行振込」などもあったので
見知らぬ番号からの電話だとしても
「こちら銀行のものですけど還付金のお振込ができないようでして」
と言われると、ふだんから詐欺に用心している方でも
「お金くれるの? そりゃもったいないわ!」と
ついつい話に乗ってしまうことでしょう。

そして、いよいよ
「わざわざ銀行やコンビニのATMへ行かなくても」
「 キャッシュカードが手元になくても 」
暗証番号を聞き出すことで振込詐欺ができてしまうというんです。
もしそれが本当なら・・・
これからもう大変な事態になる予感がしてくる話だったので
この詐欺のスキームについて自分なりに考えてみました。

まず必要となるのは スマホでのSMS認証。
詳しくは書けないけど 今どきの格安SIMを使えば
かなりの低価格でいくらでもSIMが手に入ってしまう。
外国人名義のスマホSIMなら なおさら足がつきにくくなります。
スマホの本体は1台でSIMだけ入れ換えすればいいだけ。
獲物を釣った後はあとくされなく使い捨て可能でしょう。

でも、スマホの回線があれば本人確認が完了してしまうという
この性善説が主流の我が国のようです。法は大丈夫なのか?

以前はネットバンキングの申し込みって
「事前に申し込みが必要」とか 「開設に一週間かかる」とか
「ワンタイムパスワードの端末(ドングル)が必要」とか
けっこういろいろ手続きが面倒だったのに
最近の「スマホATM」や「WEBウォレット」と呼ばれるスマホアプリなら
詐欺師の口車ならヤバいくらい簡単に他人のお金をひきだせてしまいそう。

<大手銀行が採用してる スマホATMの登録方法>
1 利用規定の確認-スマホでチェックするだけ
2 銀行口座-本人から聞き出す
3 メールアドレス-当然スマホで捨てアド認証
4 認コードの入力-そのままスマホのSMSで受信
5 氏名 生年月日を入力-本人から聞き出す
6 キャッシュカードの暗証番号を入力-本人から聞き出す
7 取引用パスワードの登録-スマホで任意に入力

→ 完了!ハッキング成功!マジか!と思うけどね。

そして、今回はベトナム人の口座に送金されてしまったらしい。
まぁ、当然その口座もお金に困って売買した捨て口座でしょうからね。
海外の銀行口座へ送金されてしまうと
地方の警察も銀行もなかなか面倒で手が出せないでしょう。
今回 被害に遭った日も日曜日なので、銀行の対応も鈍い。
だいたい日曜日はバイトのオペレーターが電話を受けるだけでしょう。
イマドキのオンラインだと原則日曜も24時間送金なので
銀行でも送金を止められないから、そこも相手の利口なところ。
先日の4630万円誤送金でご存じの通り、
送金手続き完了後はもう相手に直接お願いしないとお金は戻せません。

ということで
「 ネットバンクもやってないのに キャッシュカードもいらずに
 自宅にいながらにして銀行口座からお金を盗まれる」ことに対する
スキームを考察してみました。

まだ事件について調査中だし、人聞きの話なので
手口や銀行のシステムについて間違いがあったらごめんなさい。

これからいろいろわかってくるとは思いますが
のスキームをどんだけネットでググっても、まだぜんぜん出てこない!
警察も!銀行も!アプリ業者も!携帯会社も!気付いてないのか?
どこの注意喚起も
「キャッシュカードを預かる」とか
「ATMで振り込ませる」とか
「スキミングで偽造する」とかの手口に対する注意喚起しかない。

これは、ゼッタイに大変なことになるんじゃないか?!と思っております。
行政に近い方はぜひ速やかに調査と改善に動いていただきたいと強く願います。

いまだに特殊詐欺は撲滅できないわけで、高齢者が狙われます!
自分の親御さんにはぜひ手遅れになる前にもう一度、ダメもとでも
注意喚起をして、被害をなくしたいと思いました。

今回の最後の砦は「暗証番号」だと思います。
「これから暗証番号を聞いてくる詐欺が広まるから注意して!」
「暗証番号を聞かれることは絶対にないから絶対に答えないで!」
と念を押していただきたいと思います。

「通帳もキャッシュカードも渡さずに銀行からお金が出せるわけがない」
という一般常識は、もう通じないということになりそうです。

くやしいけど、ひとが良い人ほど騙されます。
本当に気をつけて!

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